主人公が送り込まれたのは上級コースだった。いきなり前線ではないよね。しかし、上級コースは小隊に分かれていて軍隊の組織のようになっている。上級コースでは勉強とかしていないらしい、ひたすら小隊ごとに戦闘ゲームを行ない順位を競っている。
配属されたサラマンダー隊の隊長からお荷物扱い、小僧扱いで何もさせてもらえない。しかし、小隊のメンバーのペトラから戦闘の手ほどきを受ける。ペトラは久しぶりに出てきた女性キャラクターだ。さらに初級コースにいた時にできた仲間と自由時間に戦闘訓練を行い腕前をあげていく。いくら天才児とはいえこれを6才の子供がやっている。
サラマンダー隊の隊長とぶつかりながらも実績を作り、別の隊にトレードされる。そのラット隊にはディンクという小隊長がおり、隊の中で独立した勢力となっている。ディンクが練習しているエンダーを見て引き抜いた。このあたりから訓練学校のうさん臭さがだんだんわかってくる。ディンクは異星人のバガーの存在自体を疑っている。子供のころから何年も訓練施設に居続けていると感覚がおかしくなるのかもしれない。しかし、ディンクの説が正しければ、異星人との戦争ということで成り立っている戦時体制が崩れ去ってしまう。
章と章の間に教官や軍の首脳が行なっている会話が挟まれているが、それを読む限りではバガーは実在するようだ。しかし、再度襲われるという事ではなく、むしろバガーの本星に攻め込むような状況らしい。では優勢なのかというと指揮官がいないので前進できないようだ。
エンダーはこの戦闘訓練に明け暮れるコースで8才になる。新たな戦術を開発したり、慣例を壊したりして変化を加えていく。いろいろ軋轢もあり、いさかいも起きる。もちろん戦闘の腕前もついているので撃退していくが、自身の身を守るためとはいえ暴力に対する嫌悪が兄に由来するものであることを意識する。やはり兄がエンダーにとっての壁になっている。
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