ギリシア人の物語II 民主政の成熟と崩壊 こんどはマケドニア王国で内紛が起きる。マケドニア王が『デロス同盟』に加盟する都市の反アテネ感情を利用して味方につけようとしたため、この都市がついでにコリントも味方に引き入れようと画策した。紀元前からこのような政治的な駆け引きが行われていたということになんとも暗澹たる気分になる結局人間とはこういうものなのか。しかし、コリントが参加するわけにはいかない。スパルタとアテネの間で結ばれたそれぞれの同盟には手を出さないという規約に反してしまう。コリントは傭兵を使う。コリントとは関係なく自主参加という形で2千人の部隊を送り出す。アテネはコリントが動き出す前に軍を派遣する。先に現地に到着するが地の利を得ず苦戦する。海から攻めるだけでは内陸の国に十分な打撃は与えられない。アテネの苦戦を見て同盟脱退する都市が出てくる。メガラは『デロス同盟』を脱退し、『ペロポネソス同盟』に参加する。メガラはアテネのすぐ近くの都市だったのでアテネ側も焦っただろう。この脱退劇にも裏でコリントが暗躍していたようだ。ほんとうにこのあたりはコリント人の姑息さが出ている。 外的(ペルシャ)が攻めてくれば一致団結できるのに同じ民族間ではこうも駆け引きをする。これは視察に来たローマ人もあきれ果てたのではないかと思う。アテネは平和になる仕組みを作ったのに生かせなかったと思う。覇権路線をとらなければコリントが執拗に攻撃してくることもなかっただろう。現代風に考えると持続可能な路線ではなかったということだろう。
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