2021/7/22 「ギリシア人の物語Ⅱ 民主政の成熟と崩壊 塩野七生 新潮社」

2021年7月22日木曜日

ギリシャ 塩野七生 新潮社 歴史

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ギリシア人の物語II 民主政の成熟と崩壊

 いよいよ2巻目。この巻では前半がペリクレス、後半がペリクレス後の時代を扱っている。ペリクレスは教科書にも出てくるような有名人だ。一番アテネが発展していた時代とされている。それくらいしかわからない。

まずは前時代のアリステイデスの死から話が始まる。ペリクレスはアリステイデスの率いる『アルクメオニデス一門』の出身だが、アリステイデスの政敵であったテミストクレスの政治理念を継承する。この『アルクメオニデス一門』というのがずっとアテネの政治を裏から支えてきたという感じがある。テミストクレスでさえ『アルクメオニデス一門』から妻を迎えている。ただ政治姿勢については口を出さなかったのだろう。勝ち馬に乗り続けられる一族というのはいつの世にもどこにでも出てくるものなのだなぁ。

アリステイデスが後継者とみなしていたキモンを陶片追放で排除。キモンは『アルクメオニデス一門』から妻を迎えている。こういうことが起きても一族間で争いにならないというのはどういう感じなのだろうか?とりあえずこの一族では『ゴッドファーザー』のような映画にはならない。

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